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行雲流水
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町民Bに案内された場所は「めしやスギ」だった。
シンイチ「お前、知ってんの?」
シュンジ「あ・・・あぁ」
町民B「おや?うちの店を知っていらっしゃるんですか?」
シュンジ「あぁ」
町民B「私、店長のブランカです」
シュンジ「・・・・・」
3人は店の中に入っていった。

ブランカ「帰ったよぉ」
ユミ「おかえりなさいませ」
シュンジ「・・・・・。」
ユミ「あっ、シュンさん」
シュンジ「あっ・・・どうも」
ユミ「そちらの方は、お友達の方ですか?」
シンイチ「あぁ、どうも」
ブランカ「ユミ、こちらのお客様にうな重の特上を」
ユミ「はい。」
シンイチ「マジィ!?特上!!いいのかい?」
ブランカ「いいんですよ」
シンイチ「ラッキー!」
シュンジ「・・・・・。」
シンイチ「あっ、そうだ。お前に聞きたいことがあったんだ。」
シュンジ「なに?」
シンイチ「家臣らが反乱起こしたときのことなんだけどよぉ」
シュンジ「うん・・・・。」
シンイチ「そんときによぉ」
シュンジ「あぁ」
シンイチ「お前、刀を軽々と振り回してたけどよぉ」
シュンジ「・・・・うん」
シンイチ「お前、いつの間にあんなことできるようになったんだ?」
シュンジ「あぁ・・・アレな。ムッチャ刀が軽いねん」
シンイチ「はぁ?」
シュンジ「持ってみ」
シンイチ「あぁ」
シュンジはシンイチに刀を渡した。
シンイチ「軽っ!!」
シュンジ「な。軽いやろ」
シンイチ「なんでこんなに軽いんだ?」
シュンジ「知らんよ。」
シンイチ「あぁん?なんで知らねぇんだよ」
シュンジ「だって貰ったもん。」
シンイチ「はぁ?貰ったぁ?」
シュンジ「うん、貰った。」
シンイチ「誰にだよ?」
シュンジ「鼻長いおっさん」
シンイチ「誰だよ。鼻長おじさんかよ。」
シュンジ「おもんないで」
シンイチ「うっせぇよ。それで、なんでそのおっさんに貰ったんだよ」
シュンジ「山で遊んでたら、そのおっさんが出てきて刀くれた」
シンイチ「はぁ?わけわかんねぇ」
ユミ「ぅな重の特上、二人前おまちどぉさまぁ」
シュンジ「どうも・・・」
シンイチ「うっまそう」
ユミ「シュンさん元気ないですね?」
シュンジ「いつもと・・・おなじですよ」
ユミ「そうですか・・・」
シンイチ「いただきま~す」
シュンジ「・・・・・。」
シンイチ「食わねぇの?」
シュンジ「たべるよ」
シンイチ「それでよぉ、さっきの続きなんだけど」
シュンジ「うん」
シンイチ「そいつは、他に何か言ってなかったのか?」
シュンジ「いつでもいいから、またおいでって言ってたな。」
シンイチ「ほぉん。変なヤツもいるもんだな。」
シュンジ「自分と一緒やな」
シンイチ「うっせぇ!」
シュンジ「・・・・・・。」
シンイチ「そんだけ?」
シュンジ「どんだけ~」
シンイチ「あぁ?うっせぇよ」
シュンジ「笑ってもええねんで」
シンイチ「笑わねぇよ。ったくよぉ」
シュンジ「あっそう・・・・・。」


――厨房―――

ユミ「店長さん。」

ブランカ「なんだい?」
ユミ「なんで、シュンさんたちタダなんですか?」

ブランカ「あぁ・・・それはね・・・。
あのお二人のお侍様が女性を追いかけていたんだよ。
それでね、私ら町民は
女性を助けなきゃと思ってお侍様の前に立ちはだかった。
そしたら、その助けた女はお侍様からサイフを抜き取った賊だったんだ。」

ユミ「それで、どうしたんです?」

ブランカ「あのお侍様がお怒りになられてね。
それで機嫌を直してもらうためにここに来てもらったんだ。」

ユミ「そうだったんだ」


――店内――――


シンイチ「メシも食ったしそろそろ出るか?」
シュンジ「うん」
シンイチ「ごちそうさ~ん」
シュンジ「・・・・・。」
ユミ「ありがとうござぃましたぁ」
シンイチ「挨拶しなくていいのか?」
シュンジ「うん」
シンイチ「そうか」


―――城下町―――


「動くな!貴様らだな。町で暴れておったという輩は!」
シュンジ・シンイチ「?」
シュンジらが店を出たとき
店の周りは奉行所の連中に囲まれていた。

 

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―――屋敷――――

 

反乱を鎮圧させ、
家臣たちに自分の力を証明したシュンジは
屋敷でこれからのことを家臣たちに話した。
シュンジ「まず初めにすることは野党の征伐。」
爺「野党?」
シュンジ「この村の近くに野党がいてるやろ?」
爺「はい」
シュンジ「戦する前に憂いを断たんとあかんやろ」
爺「なるほど」
家臣D「若、野党がどこにいるかはご存知で?」
シュンジ「知らん。だから、それを調べて。」
家臣E「では、拙者が」
シュンジ「じゃ、やっといて」
家臣E「ははっ」
シュンジ「じゃあ、野党の住処がわかるまでは自由行動」
家臣D「自由・・・ですか?」
シュンジ「Yes」
家臣D「わかりました」
シュンジ「じゃあ、でかけてくるよ」
爺「ちょっ・・・・おま・・・」
シュンジ「なに?」
爺「いえ・・・・。いってらっしゃいませ」
シュンジ「うむ」

 

―――村――――

 

シュンジ「さて、どこに行こうか。」

「おいっ」

シュンジ「?」
誰かがシュンジに声をかけてきた。
「誰だ?ぶれいな輩は」と思って声のする方向を見ると
前歯の一本が義歯のシンイチだった。
シュンジ「なんや。歯抜けか」
シンイチ「歯抜けじゃねぇ」
シュンジ「あぁ、歯欠け」
シンイチ「歯欠けでもねぇよ」
シュンジ「あぁ、ごめん。ハゲ」
シンイチ「そうなんだよぉ。最近、頭のてっぺんのほうが・・・・・ってちげぇよ!
まだまだ現役のフサフサだよ!!」

シュンジ「へぇ・・・・フサフサねぇ」
まじまじとシンイチの頭のてっぺんの方を見る。
シンイチ「すまん。フサフサじゃなくて、ちょいフサフサだ。」
シンイチは即座に訂正した。

シュンジ「で、なんの用?」
シンイチ「どこかにいくのか?」
シュンジ「あぁ」
シンイチ「オレも連れて行けよ。」
シュンジ「えぇ~。なんで~?」
シンイチ「あぁん?うっせぇよ!」
シュンジ「なにそれ~?」
シンイチ「だから、オレも連れて行けって言ってんだよ!」
シュンジ「しゃあないな」
シンイチ「ひゃっほ~い」
シュンジ「あっ・・・連れて行ってやるかわりに全部お前のおごりな」
シンイチ「はぁ?ふざけろ」
シュンジ「またまたぁ。私と違ってたんまり金持ってんだろ?」
シンイチ「持ってねぇよ。むしろお前から貰いてぇくらいだよ」
シュンジ「ふ~ん」
シンイチ「『ふ~ん』ってなんだよ。『ふ~ん』」
シュンジ「べつに」
シンイチ「てめぇ信じてねぇな。」
シュンジ「さぁ、しゅっぱ~つ」
シンイチ「ちょっ・・・置いてけぼりかよ」

 

 


――――城下町―――――

 

シュンジ「ここが城下町」
シンイチ「でっけぇ」
シュンジ「村とは違うやろ」
シンイチ「あぁ。お前はいつもこんなところに来てたのか?」
シュンジ「まぁ」
シンイチ「はぁ、死ねよ」
シュンジ「黙れハゲ。髪の毛むしるぞ」
シンイチ「すまん」
シュンジ「よろしい」
シンイチ「で、お前はどこに向かってんだ?」
シュンジ「めしや」
シンイチ「その店、そんなにうめぇのか?」
シュンジ「まぁ・・・食ってみたらわかる」
シンイチ「ふ~ん。食ってみたらねぇ・・・・」
シュンジ「信じてないな。別にええけど」
シンイチ「で、どこにあるんだよ?」
シュンジ「ここの角をっと」
シュンジらが角を曲がったとき誰かとぶつかった。
よく見ると小柄な女だった。
シュンジ「大丈夫か?」
小柄な女「は・・・はい、大丈夫です。」
シュンジ「そうか」
小柄な女は、すぐにその場から立ち去った。
シュンジ「いいねぇ。ああいう大和撫子っぽい女性。」
シンイチ「そうか?ああいう女に限って何かあったりするんだよ。」
シュンジ「そうかな~」
シンイチ「スリって可能性もある。一応サイフがあるかだけでも確認しとけ」
シュンジ「わかったよ~。確認、確認っと・・・・・アレ?」
シンイチ「ん?どうした?」
シュンジ「盗られた・・・・・。」
シンイチ「ほら、言わんこっちゃない」
シュンジ「あんのぉアマぁぁぁぁ!行くぞハゲ!!」
シンイチ「おぅ!ってハゲじゃねぇ」
シュンジ「右・左どっちだ?」
シンイチ「あっちだ!」
シュンジ「あっちってどっち?」
シンイチ「俺らが来た方向!」
シュンジ「よし!」
二人は女のほうに走っていった。
まるで、狼が逃げる羊を追いかけるが如く。
シュンジ「待てコラァ!」
小柄な女は、そのことに気付いて猛ダッシュした。
シュンジ「はやっ!?」
シンイチ「スピードあげねぇとやべぇな」
小柄な女「誰か、誰か助けてください。」
逃げる女と、それを必死になって追いかける二人。
誰の目から見てもあきらかに悪者は後者のほうである。
女とシュンジらの間に数人の人間が割って入った。
シュンジ「ちぃぃ!」
シンイチ「距離があいてしまうな」
シュンジ「ならば」
刀に手をかけようとするシュンジ。
それを見て静止するシンイチ。
シンイチ「ちょっと待て」
シュンジ「なんでやねん」
シンイチ「ここで刀を抜けば俺らは一瞬のうちに指名手配だぞ。」
シュンジ「くっ」
シンイチ「それに、お前は村の長だ。」
シュンジ「ちっ」

町民A「お侍さま、何があったか知りませんが
あんな小さな娘を追いかけるのは・・・・」
シュンジ「なんやと?」
シンイチ「やめろって!」
シュンジ「・・・・。」
町民B「あの娘が、何かしたのですか?」
シュンジ「何ぬかしとんねん!あの女はスリじゃボケェ!!」
町民B「ひぃぃぃ!!」
町民A「す・・・スリぃ!?」
シュンジが町民らのほうに歩み寄る。
シンイチ「おいっ!」
シュンジは町民Aの胸倉を掴んだ。
町民A「ひっ!」
シュンジ「どうしてくれんねん?」
町民A「もうしわけございません」
シュンジ「お前らが出てこんかったら捕まえられたかもしらんのに」
町民A「もうしわけございません。もうしわけございません。」
シンイチ「やめろって」
町民B「お侍様、どうか許してはもらえませんか?」
シュンジ「はぁ?」
町民B「今回は私どもの早とちりでしたので・・・」
シュンジ「だから、なんやねん?」
町民B「私の店で・・・・食事など・・・どうでしょう?もちろんタダです。」
シュンジ「・・・・・・・・。」
町民B「ダメ・・・でしょうか?」
シュンジは、町民Aをはなした。
町民A「あ・・・・あの・・・」
シュンジ「うせろ」
町民A「は・・・ははっ・・ひぃぃぃぃ!」
町民Aはその場からあわてて逃げだした。
町民B「ささっ、こちらでございます。」
町民Bは、シュンジたちを案内しはじめた。
シュンジたちは町民Bのあとに着いていった。
他の町民たちは、散り散りに散っていった。

シュンジ「それで、お前の店はどこにあんねん?」
町民B「もうすぐでございます」
シュンジ「ふ~ん。」
町民B「あちらでございます。」
町民Bが自分の店を指差した。
シュンジ「あっ・・・・あの店は・・・。」

―――屋敷――――


シュンジが屋敷に篭ってから
一年という月日がたった。
シュンジは飽きもせず兵法書を読んだり
武術の練習をしている。のかと思えば・・・。
すぐに飽きてしまい馬で野をかけてばかりいるのだった。

「若~!!若~!!」

誰かが叫びながらこっちに向かってくる。
何かあったのだろうか?
「若!・・・ここにおられましたか。」
シュンジ「ん?なんや爺か」
爺「なんだ?ではありませんぞ」
シュンジ「どうしたん?」
爺「家臣のものが反乱を起こしましたぞ!!」
シュンジ「反乱!?なんでやねん?」
爺「遊んでばかりいる主(あるじ)にはもうついていけないとかで・・・・」
シュンジ「・・・・・。」
爺「どうなされますか?」
シュンジ「村にもどる・・・・」
爺「何をバカなことを!?」
シュンジ「奴らを捕らえる」
爺「なんと!?(若は戦況が読めぬほど馬鹿だったのか・・・)」
シュンジ「爺、お前の刀かせ。」
爺「は?刀・・・ですか?」
シュンジ「はやく!」
爺「ははは・・・はい!」
シュンジは爺が差し出した刀をぶんどるとすぐに駆け出した。

爺「これで・・・我が家も潰えるか・・・。」

 


―――村―――――

 

家臣A「今日から、この村はわしらのモノじゃぁぁぁ!!」
家臣ら「おおおおお!!!!」
家臣A「まだ、どこかにシュンジがいるはずだぁぁぁ!!さがすぞぉぉ!!!」
家臣ら「おおおおおお!!!!」

シュンジ「その必要はない!」

家臣ら「だれだ!!」
シュンジ「主君の声もわからんのか?」
家臣A「これはこれは・・・・元、主様。」
シュンジ「元・・・?」
家臣A「そうです。元ですよ。」
シュンジ「では、今の主君は?」
家臣A「家臣の筆頭頭である私です。」
シュンジ「ほぉ」
家臣A「どうです?家臣に反乱をおこされる気分は?」
シュンジ「べつに」
家臣A「強がりを・・・・」
シュンジは鞘から刀を抜き、鞘を捨て置いた。
家臣A「武をわからぬあなたが、我らを斬れますかな?」
シュンジ「ニヤッ・・・・」
家臣B「自身があるようですな。では、わしがお相手しましょう」
シュンジ「・・・・・」
家臣B「参る!!」
シュンジ「いざ勝負。」
二人は相手に向かい駆け出した。
家臣B「刀の錆になるがいいぃぃぃ!!」
シュンジ「見えた!」
勝負は一瞬だった。
シュンジが刀を横に一閃。家臣Bの首をはね飛ばした。
家臣A「なっ・・・・なんだとぉ・・・」
シュンジ「威勢が良かったのは最初だけやったな。」
家臣A「おおおおおのれぇぇぇ!」
家臣C「家臣Bの仇は、家中最強の武を誇る拙者が」
家臣A「うむ。たのんだ。」
家臣C「家臣Bの仇ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
シュンジ「槍の使い手か・・・・」
家臣Cがシュンジめがけて猛進してくる。
これもまた、一瞬で勝負が決まった。
シュンジは横に一閃。家臣Bの腹を斬った。
家臣B「ぐっ」
シュンジ「自分の武に驕(おご)ったな。」
家臣B「いつの間に・・・・・こんな・・・・
遊びほうけていたのでは・・・・・なかった・・・のか」
シュンジ「・・・・・」
家臣A「ばばばば・・・・馬鹿なぁ!?
(まさか・・・・家中最強のヤツが打ち負けるだとぉ!?)」
シュンジは、家臣Bの得物である槍を手にした。
家臣A「・・・・(シュンジの力を読み間違えたか!?)」
シュンジは、槍を家臣Aに向け投げた。
家臣A「ぐエッ!?」
シュンジが投げた槍は家臣Aの首に刺さった。

シュンジ「まだやる?」
シュンジはまだ残っている家臣らに言った。
家臣ら「参りました。我らの負けです。」
シュンジ「反乱鎮圧・・・・・。」

 

 

その様子を遠くから見ていた爺は
爺「まさか・・・・ここまで成長していらっしゃるとは・・・・・」

 

 

―――村―――

 


ケンジンたちと別れ、村に帰ったシュンジ。
村の奥のほうから誰かが走ってくる。
よく見ると爺だった。
爺「おぉ、若様。おかえりなさいませ。」
シュンジ「うむ・・・・」
爺「ん!?着物が汚れておりますな。それに・・・刀はどうなされました?
町で何かありましたか!?」
シュンジ「いや・・・別に・・・」
爺「さようでございますか。それでは、屋敷に戻りましょうか」
シュンジ「・・・・爺」
爺「何でございましょうか?」
シュンジ「兵法を覚えたい。」
小さな声で呟くようにいった。
爺「へっ?今なんと?」
シュンジ「兵法を・・・覚えたい」
爺「若様!まことでございますか!?」
突然のことなので爺はかなり驚いた。
シュンジ「あぁ」
爺「おぉ・・・若様。爺は感激のあまり涙が・・・・うっうっ」
シュンジ「爺・・・大げさ」
爺「申し訳ございません」
シュンジ「それと・・・武術を・・・・」
爺「なんと!?武術!?かしこまりました!こうしてはおれん!」
シュンジをほったらかしにして爺は屋敷に帰ってしまった。
シュンジ「・・・・・。」

?「なに、ぼぉ~っとしてんだ?」

シュンジ「ん?お前か・・・・別に・・・・。」
いきなりシュンジに話しかけてきたのは幼馴染のシンイチである。
このシンイチも武家の長男で上に姉が一人いる。
1年ほど前、牛車にぶつかって前歯の一本がかけるという不運にあっている。
シンイチ「別に・・・か。お前が物思いにふけってもかっこよくねぇぞ」
シュンジ「わかってる」
シンイチ「あぁ、そうですか」
シュンジ「オレ、帰るわ」
シンイチ「急だな。おい」
シュンジは何も言わず屋敷に帰っていった。
シンイチ「オレも、家にかえるかな」

 

――屋敷―――――


シュンジが屋敷に帰ると同時に
爺「若様!兵法書は御部屋に置いておきましたぞ!」
シュンジ「あぁ」
爺「爺のオススメは、孫子兵法ですぞ!あれは、とても良い兵法書ですぞ!」
シュンジ「あぁ」
爺「(若様もやる気になられた。これでひとまず安心だな)」
シュンジは自分の部屋に向かった。
そして、自分の部屋の戸を開ける。
シュンジ「ゲッ・・・・なんやコレ?」
爺「驚かれましたかな?」
扉の向こうの世界は本が山済みにされた世界だった。
爺「思い立ったが吉日と申します。ですから・・・」
シュンジ「あっ・・・ありがとう・・・・。」
爺「いえいえ」

それから、シュンジは屋敷の中に篭りっきりになった。
外に出るときは武芸の稽古のみ。
しかし、外といっても自分の屋敷の中である。
今話題になっている引きこもりである。

 

城下町から村へ帰る途中―――


女が向こうのほうから走ってくる。
女「お侍さま、助けてください」
シュンジ「お侍?オレのことか?」
女「はい。」
シュンジ「どないしたん?」
女「野党に追いかけられてるんです。」
シュンジ「野党!?」
女「はい。」
シュンジ「野党の数は?」
女「一人です。」
シュンジ「一人?」
女「はい。」
シュンジ「一人か・・・・(一人だったらオレでも勝てる!
それで、野党を撃退したら・・・お侍様、お助けいただきありがとうございます。
このお礼は私の体で・・・。ふっふっふっふっふ)
なぁ~はっはっはっは!!!野党なぞオレの手にかかれば一瞬ですよ!」
女「お侍様。野党が!」
シュンジ「なにっ!?」
野党「みつけだぞぉぉぉ!!おんなぁぁぁぁ!!!」
女が逃げてきた方角と同じ方角から
手にナタを持ち、メガネをかけた背丈2メートルを超える大男が走ってきた。
シュンジ「でかっ!」
女「あのものが私を・・・」
シュンジは刀を抜き、切っ先を野党に向け
「怪我をしたくなかったら去れ」と言った。
シュンジ「(むっちゃカッコイイな。オレ。)」
野党「あぁん、なんだってぇ?おめぇ、誰に言ってんのかわかってんのか?あぁ?」
シュンジ「知らんな・・・。」
野党「何それ~。ないわぁ。ホンマないわぁ」
シュンジ「・・・・(なんだ、こいつ)。」
野党「オレを知らねぇヤツは・・・」
野党は、いきなりナタを振り上げた。
シュンジ「なっ!?」
野党「死ねぇええええ!!」
大きく振り上げたナタをそのまま真下に一直線。
シュンジは、その場所から飛びのいた。
野党「ほほぉ、オレの一撃をかわすとは・・・な」
シュンジがいた場所はさっきの一撃で陥没していた。
もし、刀で受け止めていたりしたら刀ごと真っ二つにされていただろう。
シュンジ「なんて・・・力だ・・・。」
野党「へっへぇ・・・後悔しても遅いぜぇ。」
シュンジ「・・・・(次は無理。絶対当たる。当たる=死。死にたくねぇ)」
野党「どうしたぁ?さっきの威勢はどこにいった?」
シュンジ「くっ・・・・・お嬢さん。逃げるぞ!」
女「えっ?」
シュンジは、女の手を掴み逃げだした。
野党「あっ。てめぇ」
シュンジ「村まで行けばなんとかなる。」
野党「させるかぁ!ノブ!タケシ!」
その声と共に、二つの影が二人の前に現れる。
そのうちの一人は、大男と同じでメガネをかけている。
野党「逃がすかよ。」
シュンジ「邪魔だぁぁぁぁ!!!」
シュンジは刀をブンブン振り回している。
タケシ「戦闘力10のゴミめ」
メガネをかけたタケシという名の野党がシュンジを挑発する。
シュンジ「どけぇぇぇぇぇ!!!!」
タケシ「そこだ!」
そう言うとシュンジがブンブン振っている刀を素手で掴んだ。
シュンジ「なっ・・・・なにぃぃぃぃい!?」
タケシ「これがサイヤパワーだ。ふん!」
タケシが力を込めるとシュンジの刀は折れてしまった。
シュンジ「うそぉ・・・・」
野党「終わりだな」
シュンジ「ここまでか・・・」

「ちょっと待ったぁ!!」

野党「だれだ!」
声のするほうを見てみると、馬に乗った誰かがこっちに来る。
野党「なんだテメェ?」
ケンジン「オレかい?オレは天下無双の傾奇者、ケンジン様よぉ!」
野党「ケンジン・・・だとぉ」
ケンジン「おうよ」
タケシ「ケンジン・・・って、あのケンジンか・・・」
ケンジン「オレを知ってるのかい?うれしいねぇ」
野党「ん?なんだ、タケシ。お前知ってるのか?」
タケシ「コウタロウ知らないの?」
コウタロウ「知ってたらお前に聞かねぇよ」
タケシ「ケンジンって言ったらねぇ、あれだよ。アレ」
コウタロウ「なんだよ。もったいぶらねぇで教えてくれよ~」
タケシ「どんな負け戦だってひっくり返すって言われてる猛将だよ」
ノブ「ここは、引いたほうがいいかもな」
コウタロウ「強敵を目の前にして引けるかっての」
ノブ「やめとけって。」
コウタロウ「ノブがそういうのなら・・・」
ノブ「よし。くやしいがここは引く」
野党3人組は去っていった。

ケンジンが馬から降りてこっちにくる。
ケンジン「大丈夫かい?ってシュンジじゃないか。」
シュンジ「・・・・・。」
ケンジン「べっぴんさんを連れて。あんたもスミにおけないねぇ。そっちのお嬢さんも怪我はないか?」
女「はい。大丈夫です。」
ケンジン「それにしても、なんでシュンジがこんなところに?」
シュンジ「村に帰る途中」
女「そこを、私が通りかかって・・・」
ケンジン「それで、あんたがさっきの山賊みたいなヤツに襲われていて、
それを助けるために戦闘と・・・いうわけか」
女「そうです。」
ケンジン「ところで、あんた名前は?オレはケンジンだ。」
女「私の名前はモエです。」
ケンジン「へぇ、そうかい。じゃあ、あんたを安全な場所まで連れて行ってやるよ。」
モエ「いいんですか?」
ケンジン「もちろんさぁ。さっ、馬に乗りな。」
モエ「はい」
シュンジ「ちょっ・・・・」
ケンジン「ん?なんだ?」
シュンジ「あっ・・・いや・・・。」
ケンジン「じゃあ。オレはモエさんを町まで連れて行ってくらぁ」
シュンジ「あっ・・・あぁ」
ケンジン「じゃあな、気をつけて帰れよ。」
シュンジ「あぁ・・・・」
ケンジン「はぁ!」
ケンジンとモエは馬に乗って町のほうに行った。
シュンジ「ケンジンにいいとこ全部持っていかれたな・・・・。」

見せ場を作れずシュンジは村に向けトボトボ歩いていく。

 

 

 

これはフィクションです。

 

ケンジン「オレは天下無双の傾奇者、ケンジン様よぉ!!」
シュンジ「それで?」
ケンジン「それで?って・・・次はあんたが名乗る番だぜ」
シュンジ「なんで?」
ケンジン「それが礼儀ってもんだからよ」
シュンジ「なるほど。」
納得するシュンジ
シュンジ「オレの名前はシュンジや。」
ケンジン「シュンジか・・・いい名だ。」
シュンジ「そう?」
少しシュンジの頬が赤らんだ。
ケンジン「あぁ」
シュンジ「ありがとう。ハハハ・・・ハ」
シュンジは照れ隠しに笑う。
ケンジン「あんたともっとゆっくり話していたいんだが、オレには用事があるんでな。もういくぜ」
シュンジ「あぁ」
ケンジン「今度会ったとき、そん時に、また話しようや。」
シュンジ「あぁ」
ケンジン「あ~、そうだ。言い忘れたことがあった」
シュンジ「?」
ケンジン「ここの『うな重』はうまいぞ~。」
シュンジ「それだけか?」
ケンジン「あ~。それだけだ。じゃあな」

「ありがとうございました~」

シュンジ「あ・・・・あのぉ・・すいません」
ユミ「注文お決まりですか?」
シュンジ「う・・うな重で」
ユミ「うな重ですね。はぁい。かしこまりました」


待つこと五分―――


ユミ「おまちどうさま~。うな重になりま~す。」
シュンジ「ぁ・・ありがとうございます」
ユミ「お客様は、ケンジンとお知り合いなんですか?」
シュンジ「いえ。このお店で出会ったばっかりですが・・・」
ユミ「そうなんですか」
シュンジ「それが何か?」
ユミ「いえ、なにも」
シュンジ「そうですか」
ユミ「あっ、お客様のお名前ってなんてゆーんですかぁ?」
シュンジ「えっ?ぼ・・・僕の・・・名前ですか?」
ユミ「はい」
シュンジ「しゅ・・・シュンジ・・です」
ユミ「じゃあ、今度からシュンさんって言いますね。」
シュンジ「えっ・・・あっ・・・・はい・・・。」
ユミ「私のことはユミって呼んでくださいね。」
シュンジ「あっ・・・・はい・・・。」
ユミ「じゃあ、仕事に戻りま~す。戻らないと店長におしおきされちゃうんで~」
シュンジ「ぁ・・・はい(あのユミさんって人かわいいなぁ~。)」


ガラガラガラ

ユミ「いらっしゃ~・・・あっ、チェキ~」
チェキ「おう、ユミ。」
シュンジ「(なんや?このなれなれしいヤツは?)」
ユミ「奥上がって」
シュンジ「(なにぃぃぃぃぃぃぃ!?!?なんだ、そのVIP待遇はあああああ!?!?!?)」
チェキ「おう。いつも悪いな」
シュンジ「(そうか!ユミさんはチェキってヤツに何か秘密を握られて・・・。あんなことやこんなことを・・・
おのれぇぇぇぇ、チェキめぇぇぇぇ、何とうらやまし・・ぶるぁぁ!!・・いや・・悪逆非道な!)」
シュンジは立ち上がった!
ユミ「あれ?シュンさんお勘定ですか?」
シュンジ「ユミさん。ちょっと」(手招き)
ユミ「どうかしました?」
シュンジ「あの、チェキって男・・・ボソボソ、ヒソヒソ」
ユミ「チェキは私の幼馴染なんですよ」
シュンジ「やっぱり。アハハハハ。そうだと思ったヨ。じゃあ、お勘定ヲ」
ユミ「あっ、はい。」
シュンジ「いくらかナ?」
ユミ「1500円です。」
シュンジ「はい。1500円丁度ネ。」
ユミ「ありがとうございます。」
シュンジ「じゃあ・・・また今度・・・。ハハハハ」
急ぎ足でシュンジは店を出た。
ユミ「?変なの」

 

シュンジ「今日は、もう帰ろう。これ以上、恥かきたくないし」
シュンジは城下町を早足で出て行った。

これは、フィクションです。



時は戦国乱世――――。


ここは、とある小さな田舎の村。
ここに、一人の若い男がいた。
名はシュンジ。
ここの村を治める武家の長男である。
この男、武芸や勉学に勤しまず。
一日中ごろ寝したり、馬に乗って野山をかけたり、女風呂を覗いたりと
自分の欲求を満たすことしかしない。
だから、村の連中からの評判も悪い。

村民A「あの若はだめじゃぁ・・・。」
村民B「あぁ、お父上が倒れられてから好き放題やっとる」
村民C「この村もおしまいだな・・・・。」


ある日


爺「若様、どちらにいかれまする?」
シュンジ「城下町。あそこにはこの村にはないものがあるからな。」
爺「それは、なりませぬ。」
シュンジ「なんでやねん」
爺「お父上様からの・・・」
シュンジ「しらんがな。邪魔やからどいて」

爺はシュンジに突き飛ばされた。

爺「あぁ・・・若様・・・。」

 

城下町――――

 

シュンジ「やっぱり城下はちゃうなぁ。」
キョロキョロしながら城下を歩くシュンジ。
まるで、獲物を探す獣の様だ。
すると、どこからかいい匂いがする。
シュンジ「ん?何かおいしそうな匂いがする。」
いい匂いがする方向にシュンジは歩を進める。
シュンジ「この匂いは一体何の匂いやねんやろ~?」
匂いの元をたどっていくとあるお店に到着した。
シュンジ「ここかぁ」
看板に「めしやスギ」と書いてある。
シュンジ「は~いろっと」
シュンジが店に足を踏み入れたとほぼ同時ぐらいに
「いらっしゃいませ~」というかわいらしい声が聞こえた。
その声の主は、この店の看板娘のユミという女の子だった。
ユミ「何名様ですか?」
シュンジ「一人・・・です(この子、かわいいなぁ)」
ユミ「こちらの席どうぞ。」
シュンジ「あっ・・はい」
ユミ「注文、お決まりになったら呼んでくださいね」
シュンジ「あっ・・・・はい・・・。」
?「あんた、あの子に惚れたねぇ?」
シュンジ「ん?誰や?」
?「こっちこっち。あんたの後ろだよ」
シュンジ「お前だれや?」
?「おいおいおい。人に名前を聞くときは自分から名乗るもんだろぉ?」
シュンジ「あぁ?」
?「まぁ、いいや。オレは寛大だからねぇ」
シュンジ「はぁ?」
?「オレは天下無双の傾奇者、ケンジン様よぉ!!」

書いてみたが
途中で飽きたので
デリートした。


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